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【プレスリリース】科学教育用気象シミュレーターの開発

概要


各種イベント

 気象現象の数値実験は、そのプログラムがスーパーコンピュータのOSであるUNIXベースであるため、中学校理科で活用することは不可能であると考えられてきました。
 本研究では、中学生自身が実験設定を容易にできる「教育版入力インターフェース」を本学が独自開発し、環境教育や防災教育をねらいとした気象現象の3次元数値実験を教育現場で利用できるシステムを開発しました。さらに、いわき市内中学校3校での授業実践から気象数値実験の教育効果を検証した世界初の理科教材です。




研究成果


 本研究では、UNIX の互換 OS であるフリーソフトの「Linux」を用い、Windows OS 上で仮想 Linux マシンを駆動、その上に名古屋大学の数値実験ソフトクレスを搭載しました。SDメモリーから OS を起動することで、Window のバージョンによらず数値計算ができ、その結果を SD に返すことで、PC のハードディスクを書き換えることなく実験が可能になります。
 その結果、学校のコンピュータ室や自宅にある PC などで駆動する数値実験モデルのシステムを SD に収録したパッケージを開発することに成功しました。
 使用後は、再起動することで通常の Windows PC として動作します。これらの工夫から、学校に40台の PC が有れば、CPU の性能により計算に長時間かかる現象もありますが、一斉に40通りの異なった数値実験が可能となり、科学教育における数値実験の新たな展開が期待できます




写真2

本機の開発で、今まで20km単位でした測定できなかった気象予報が、5km単位で測定できるようになりました。